メルマガ ソフトウェア業界 新航海術 |
ホーム |
バックナンバー |
2010年のシステム開発 |
航海術 |
||
バックナンバーの全文検索 全バックナンバー(古い号が先) 全バックナンバー(新しい号が先) ●:5年後のシステム開発 ●:ブルックスの法則 ●:グーグルの衝撃 ●:保存できないエディタ |
●:製造業の呪縛 ●:請負と派遣 ●:永久運動の設計 ●:大きくなるか、小さくなるか ●:ゴーイング・コンサーン ●:金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社 |
●:経営の基準となる数字 ●:借入れと連帯保証 ●:ソフトウェア振替という麻薬 ●:賃金決定の仕組み ●:SE・プログラマの資質 ○:その他 |
************************************************************** _/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/ ************************************************************** 第119号 2006/3/20 ▼ まえがき ▼ [永久運動の設計] 急速に深刻化するIT技術者不足 ▼ [永久運動の設計] IT技術者不足なのに単価は上がらない ▼ [永久運動の設計] 採用の側からの事業再構築 ▼ [永久運動の設計] MS日本法人が7月にサポート料を値上げへ ▼ [永久運動の設計] オープンソースの導入が急速に進展 他 ▼ [永久運動の設計] 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= まえがき *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 蒲生嘉達(がもう よしさと)です。 今週号は、日経コンピュータ2006年3月20日号 ( http://itpro.nikkeibp.co.jp/NC/index.html ) の中で、 私が面白いと感じた記事について、コメントします。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [永久運動の設計] 急速に深刻化するIT技術者不足 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= ○急速に深刻化するIT技術者不足 > IT技術者不足が、この1年で急速に深刻化している。 > 本誌が2月末から3月上旬にかけて実施した緊急調査では回答した > IT企業の70%が、過去6カ月間に技術者不足を経験。 > そのうちの67%が、昨年4月以降に不足の傾向が顕著になったと > 答えている。 ・・・(中略)・・・ > 特に、金融、通信、運用、組み込みの技術者不足が顕著。・・・ 日経コンピュータは、技術者不足の原因として下記の3つを上げています。 ・最大の原因は、金融機関のIT投資の増加。 ・業績が好調な製造業大手をはじめ、さまざまな業種でIT投資が増えている。 ・ユーザ企業が自社システム部門再強化に乗り出している。 そのため、IT業界からユーザ企業のシステム部門に転職する技術者が 増えている。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [永久運動の設計] IT技術者不足なのに単価は上がらない *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= それほど技術者不足が深刻なら、普通に考えると、需要と供給の関係で、 IT技術者単価が上昇するはずです。 しかし、日経コンピュータは、一概に上がっていないことも指摘しています。 > 自社のIT技術者の単価は、「上がった」と答えた企業は5%にとどまった > のに、9%の企業が「下がった」と答えている ユーザからの価格引下げ要求が依然として根強いため、単価は逆に 下がっているのです。 但し、協力会社への支払い単価は上昇傾向です。 > 仕事を依頼するパートナー企業のIT技術者に支払う単価が上がった、 > と答えた企業が36%に達した これは私の実感とも一致しています。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [永久運動の設計] 採用の側からの事業再構築 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 現在、大手も中小もソフトウェア会社は、次のような悩みを抱えています。 ・技術者を採用できない。(中途も新卒も) ・採用コストがかかる。(採用広告費はほとんどドブに捨てることになる。) ・採用しても定着率が悪い。 ・協力会社の技術者単価は上がっているので、協力会社に頼ると採算が 取れない。 参考ページ: 第96号「定着率が悪く、中途採用も難しい」 http://www.kei-it.com/sailing/96-051010.html 第45号「中小企業の中途採用の現状」 http://www.kei-it.com/sailing/45-041018.html このような状況の中で、中小ソフトウェア会社が採るべき戦略は 次のどちらかです。 (1)未経験者採用を前提としたモデルを確立する。 (2)人があまり増えないことを前提としたモデルを確立する。 (1)(2)の戦略のどちらを採るかによって、営業、人事などの基本方針が、 正反対なくらい大きく異なります。 慶は、サービス系は(1)、開発系は(2)でいきます。 (2)の場合、人が増えなくても、昇給は必要なので、人件費は上昇します。 したがって、次のどちらかが実現できないと、事業は成り立ちません。 ・人数は同じでも売上は上げる ・売上が横ばいなら、人件費以外の経費を削減する。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [永久運動の設計] MS日本法人が7月にサポート料を値上げへ *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 「IT技術者不足」以外に面白かった記事をいくつか上げます。 ○MS日本法人が7月にサポート料を値上げへ アップグレード権付きのサポート契約「ソフトウェア アシュアランス(SA)」 の料金を約3割値上げするそうです。 この記事は下記の号と合わせて読めば、背景が分かります。 第109号「パッケージ・ソフトが置かれている状況」 http://www.kei-it.com/sailing/109-060109.html > 現在、パッケージ・ソフト収入の源泉は、インストール・ベースの > ライセンス料金から、保守サービス料金へと移っている 第104号「独占企業は自由にサポートを打ち切る」 http://www.kei-it.com/sailing/104-051205.html *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [永久運動の設計] オープンソースの導入が急速に進展 他 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= ○オープンソースの導入が急速に進展 ミドルウェアの利用が拡大 > ユーザ企業・公共の情報システムにおけるOSSの導入率は48.8%となった。 > 前回調査(※)の32%からこの1年間で16.8ポイントも上昇しており、 > OSSの導入が活発に進んでいる。 このあたりは、第107号「インフラの世界」 http://www.kei-it.com/sailing/107-051226.html を読めば、背景が分かります。 ○グローバル経営に飲み込まれた決算発表 IBMは多国籍企業経営からグローバル統治に変わり、日本IBMには 地域本社的な機能は無くなったという内容の記事です。 第46号「超巨大企業の時代へ」 http://www.kei-it.com/sailing/46-041025.html と関連しています。 ○「2年以内に抜本的改革」動き出す日本の経営者 米IBMが実施した世界各国のCEO800人へのインタビューによると、 76%のCEOが「新しいアイデアを顧客ないしビジネスパートナーから得る」 と答えたそうです。 「コアになるアイデアは個人からしか生まれない」のも事実 (http://www.kei-it.com/sailing/85-050725.html 参照)ですが、 「商売になるアイデアは、顧客と接することからしか生まれない」 のも事実です。 営業の大切さを感じさせる文章でした。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次号以降では次のようなテーマも取りげていきます。 労務系: ・雇用契約、裁量労働制、個人事業主 技術系: ・ブルックスの法則を超えるもの ・贈与と交換 ・ピアレビュー 外国系: ・中国は脅威か? 次号は、4月3日発行予定です。 乞うご期待!! *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガについて *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。 創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、 本メルマガのコンセプトは「読みものとしても面白い慶の事業計画」であり、 目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。 したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び 慶と契約している個人事業主を想定しています。 彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。 また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、 ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、 第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する ことにしました。 「まぐまぐ!」での読者数は2006年3月18日現在、466名です。 本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非 本メルマガの存在を教えてあげてください。 (以下をそのまま転送するだけです。) --------------------------------------------------- 【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または http://www.kei-it.com/sailing/ -------------------------------------------------- このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm (但し、web@kei-ha.co.jp it@kei-it.com には直接配信しています。) 発行者Webサイト: http://www.kei-it.com/sailing/ (発行者Webサイトではバックナンバーの全文検索も可能です。) バックナンバーはブログでも公開しています。 ブログ: http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ -------------------------------------------------- 「厳選!優良案件情報ブログ」では、エンドユーザ直、持ち帰り可、 高単価案件を掲載しています。 もしも興味をお持ちの案件がありましたら、ご一報ください。 URL:http://kei-it.tea-nifty.com/gensen/ ID:gensen パスワード:gensen -------------------------------------------------- 発行: 株式会社 慶 代表取締役 蒲生 嘉達 y_gamou@kei-ha.co.jp Webシステム開発事業部 http://www.kei-ha.co.jp ITサービス事業部 http://www.kei-it.com 人材コンサルティング事業部 http://www.k-bank.jp TEL:03-5951-8490 ☆ コピーや配布をされる時はご一報ください ☆ ☆ このメルマガに対するご感想・ご質問はこちらにお寄せください。 ☆ office@kei-ha.co.jp |
|
(c)Copyright Kei Co.,Ltd All Right Reserved |