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************************************************************** _/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/ ************************************************************** 第17号 2004/03/29 ▼ まえがき ▼ 製造業の金持ち会社 ▼ 増資とは ▼ 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= まえがき *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 蒲生嘉達です。お疲れ様です。 本メルマガは、慶の社員(正社員・契約社員)及び慶と契約している 個人事業主の方々に配信しています。 また、会計の説明で誤りがあるといけないので、金山税理士にも 配信しています。 感想をお持ちなら是非返信してください。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社] 製造業の金持ち会社 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 今週号ではいよいよ金持ち会社についてお話しします。 機械設備が企業の中心である古典的な製造業の金持ち会社が分かり やすいので、まずそこからスタートしましょう。 添付の「図17-1:金持ち会社(製造業)」を参照してください。 左の「金持ち会社の基本形」に図示したとおり、「資産が資産を生む」 が金持ち会社の基本形です。 製造業の金持ち会社の損益計算書と貸借対照表がどのように動くか 見ていきましょう。 @初期状態 製造業の場合、まず資産として機械と原材料があります。 [資産]現金200万円、機械500万円、原材料300万円 [資本]1000万円 としましょう。 A製品の製造 300万円の原材料と500万円の機械で2000万円分の製品を製造します。 [資産]機械は使用して痛んだので400万円に価値が下がります。 その間に現金を100万円使ったので[資産]現金は100万円に減ります。 [資産]製品は2000万円になります。 [資本]剰余金は1500万円になるとも言えますが実際にはこの時点 では利益は確定していないので、図では次のBで増加するように 書いています。 B現金の流入 製品が全て売れ、収入が2000万円で、その間の支出が1000万円なら、 [資産]現金は1000万円増え1100万円となります。 [資本]剰余金も500万円増え500万円となります。 C再投資 [資産]現金は800万円減り、400万円となります。 原材料400万円を購入し400万円になり、機械は400万円追加し 800万円になります。 優れた機械設備が優れた製品を生み出し、収入が増え、現金が増え、 増えた現金で再び原材料と機械を購入し、さらに競争力がUPする。 資産が資産を生むという循環です。 もしもCの再投資で優秀な機械ではなく、ガラクタ(例えば クルーザ等)を購入した場合、買った時点では現金がガラクタに 変るだけで、資産は減りません。 しかし、次のサイクルで収益が増えず、金持ち会社のサイクルから 外れ、貧乏会社のサイクルに入ってしまいます。 次週以降はサービス業での金持ち会社などについて考察して いきましょう。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社] 増資とは *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 今週号のおまけとして、資金調達のもう一つの重要な手法である 「増資」について解説します。 添付の「図17-2:増資」を参照してください。 @増資前 増資前の状態を[資産]現金500万円、 [資本]資本金1000万円、剰余金0円 としています。 A増資 500万円増資、[資産]現金が500万円増え1000万円に。 [資本]資本金も500万円に増え1500万円となります。 B通常の取引 第15号の図15-1で示したような通常の取引が発生したとします。 図15-1では営業利益を0としましたが、今回は50万円としています。 これによって、[資産]現金が50万円増え1050万円となり、 [資本]剰余金も50万円増え50万円となります。 C税金 利益が出るとその約40%が法人税などの税金で取られます。 [資産]現金が20万円減り1030万円、 [資本]剰余金も20万円減り30万円となります。 D株式配当 配当利回り5%とし25万円配当したとします。 [資産]現金は25万円減り1005万円となり、 [資本]剰余金も25万円減り5万円となります。 株主から調達した資本も銀行からの借入れも資金調達という点では 同じです。しかし「図16-1:借入れ」と「図17-2:増資」を比べる と分かるとおり、下記の違いがあります。 ・借入れは返済する必要があります。 また、利子を支払わなければなりません。 ・増資には返済も利子も発生しません。 しかし、外部資本によって増資した場合は、通常は配当を出す 必要があります。 ・「図16-1:借入れ」では利子を払ってから最後に税金を取られます。 一方「図17-2:増資」では税金を取られてから最後に配当を払います。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回は「サービス業での金持ち会社とは」を解説します。 次号は、4月5日発行予定です。乞うご期待!! -------------------------------------------------- 発行: 株式会社 慶 代表取締役 蒲生 嘉達 y_gamou@kei-ha.co.jp http://www.kei-ha.co.jp TEL:03-5951-8490 携帯:090-1258-6347 |