メルマガ ソフトウェア業界 新航海術 |
ホーム |
バックナンバー |
2010年のシステム開発 |
航海術 |
||
バックナンバーの全文検索 全バックナンバー(古い号が先) 全バックナンバー(新しい号が先) ●:5年後のシステム開発 ●:ブルックスの法則 ●:グーグルの衝撃 ●:保存できないエディタ |
●:製造業の呪縛 ●:請負と派遣 ●:永久運動の設計 ●:大きくなるか、小さくなるか ●:ゴーイング・コンサーン ●:金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社 |
●:経営の基準となる数字 ●:借入れと連帯保証 ●:ソフトウェア振替という麻薬 ●:賃金決定の仕組み ●:SE・プログラマの資質 ○:その他 |
************************************************************** _/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/ ************************************************************** 第74号 2005/05/09 ▼ まえがき ▼ [保存できないエディタ] 図:漸増型開発プロセスの基本形 ▼ [保存できないエディタ] ベータ版のリリース時点あたりで仕様凍結 ▼ [保存できないエディタ] 「テストのみの請負」という切り口 ▼ 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= まえがき *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= こんにちは、蒲生嘉達(がもう よしさと)です。 「保存できないエディタ」シリーズをスタートした第57号から 「まぐまぐ!」での読者数が急に増えてきました。 シリーズ開始前は約200名だったのに、今では360名です。 読者も「日本のソフトウェア請負開発は何かおかしい」という思いを お持ちなのだと思います。 当初は3,4回のシリーズにするつもりでしたが、請負契約や開発プロセス については話題が尽きず、今回でシリーズ18回目となります。 このシリーズはもう少し続きそうです。 「保存できないエディタ」シリーズをまとめて読みたい方は下記URLを 参照してください。 http://www.kei-it.com/sailing/back_editor.html 本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非 本メルマガの存在を教えてあげてください。 (以下をそのまま転送するだけです。) --------------------------------------------------- 【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または http://www.kei-it.com/sailing/ --------------------------------------------------- *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [保存できないエディタ] 図:漸増型開発プロセスの基本形 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 漸増型開発プロセスの基本形を図解しました。 下記URLを参照してください。 http://www.kei-it.com/sailing/pdf/74-050509.pdf 内容的には第67号「アルファ版、ベータ版、ガンマ版」 http://www.kei-it.com/sailing/67-050321.html 第65号「市販ソフト開発に見る漸増的開発の基本形」 http://www.kei-it.com/sailing/65-050307.html で述べたことと同じですが、この図の方が分かりやすいと思います。 簡単に解説します。 最初に核となる小さな製品を開発し、機能を段階的に付加していきます。 「図:漸増型開発プロセスの基本形」の黄色いボックスの流れがこれを 示しています。 また、製品イメージが固まるにつれて要求仕様を再確認し、設計を 見直します。図での青い渦巻きはこれを表現しています。 渦巻き線が製品版に近づくにつれて徐々に細くなっていくのは、設計上の 問題が徐々に収束していくことを表しています。 また、この図では表現できていませんが、新たな追加機能のテストで 既存機能のテストも繰り返すので、信頼性が高まります。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [保存できないエディタ] ベータ版のリリース時点あたりで仕様凍結 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= ウォータフォール型開発プロセスでは開発の初期の段階でシステムの 完成形を決めるのに対し、漸増型開発プロセスでは最終段階まで システムの完成形を決めません。 「商品力を高めるためにもっと機能拡張したいが、それは開発費増と 納期遅延をもたらす」というトレードオフに悩みながら、ベータ版の リリース時点当たりで、ようやく完成形を決めます。 ウォータフォール型開発プロセスでは、最初に要件の凍結があるから、 次に仕様設計の見積と請負が可能となります。 また、仕様設計の凍結があるから、製造の見積と請負が可能となります。 (第72号「ウォータフォール型のまとめ」 http://www.kei-it.com/sailing/72-050425.html 参照) しかし、漸増型開発プロセスではプロジェクトの最終段階になって、 ようやく仕様が凍結します。 それまでの作業はどのようにして見積もり、どのようにして請負えば よいのでしょうか? この問題に対するまともな解答を私は見たことがありません。 (第69号「日経システム構築4月号の期待はずれな記事」 http://www.kei-it.com/sailing/69-050404.html、 第10号「ソフトウェア開発委託契約の契約と実務」 http://www.kei-it.com/sailing/10-040209.html 参照) *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [保存できないエディタ] 「テストのみの請負」という切り口 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= しかし、本メルマガではこの問題にまともな解答を与えたいと思います。 そのために別の切り口から考えてみましょう。 「ブラックボックステストのみの請負」という切り口です。 いきなり開発全体の請負を考えるのではなく、作業範囲を限定して 考えて見ましょう。 ブラックボックステストのみを専門に請負う会社は、日本では大手は ベリサーブ( http://www.veriserve.co.jp/index.htm )のみでしょう。 しかし、米国ではテストのアウトソーシングは日本よりも盛んで、 テスト専業の会社も多いようです。 それらの会社は、プロジェクトにコンサルタントとして加わる場合、 テスターとして加わる場合、そしてテスト全体を請負う場合があります。 彼らはどのようにしてプロジェクトに関わっていくのでしょうか。 それが、システム開発のアウトソーシング(請負)のあるべき姿を 考えるヒントとなりそうな気がするのです。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降は下記の項目について書いていきます。 このシリーズは、もう少し続きそうです。。 ・ブラックボックステストのみの請負 ・オーダーメイド開発の多い日本での漸増的開発はどのように考えたら よいのか? ・「全体がウォータフォールでもテストは漸増型で」の詳細。 ・納品時の最終受け入れテストはどうあるべきなのか、検収とは何なのか。 次号は、5月16日発行予定です。 乞うご期待!! *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガについて *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。 創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、 本メルマガのコンセプトは「読みものとしても面白い慶の事業計画」であり、 目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。 したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び 慶と契約している個人事業主を想定しています。 彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。 また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、 ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、 第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する ことにしました。 このメルマガに対するご感想・ご質問はこちらにお寄せください。 office@kei-ha.co.jp -------------------------------------------------- このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm (但し、web@kei-ha.co.jp it@kei-it.com には直接配信しています。) 発行者Webサイト: http://www.kei-it.com/sailing/ (発行者Webサイトではバックナンバーの全文検索も可能です。) -------------------------------------------------- 発行: 株式会社 慶 代表取締役 蒲生 嘉達 y_gamou@kei-ha.co.jp Webシステム開発事業部 http://www.kei-ha.co.jp ITサービス事業部 http://www.kei-it.com 人材コンサルティング事業部 http://www.k-bank.jp TEL:03-5951-8490 ☆ コピーや配布をされる時はご一報ください ☆ |
|
(c)Copyright Kei Co.,Ltd All Right Reserved |