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************************************************************** _/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/ ************************************************************** 第79号 2005/06/13 ▼ まえがき ▼ [保存できないエディタ] 米国でプログラマの仕事が減ってきた ▼ [保存できないエディタ] 米国におけるインドオフショア開発の影響 ▼ [保存できないエディタ] 差別化できるサービスを提供するアウトソーサ ▼ 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= まえがき *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= こんにちは、蒲生嘉達(がもう よしさと)です。 「保存できないエディタ」シリーズをスタートした第57号から 「まぐまぐ!」での読者数が急に増えてきました。 シリーズ開始前は約200名だったのに、今では385名です。 読者も「日本のソフトウェア請負開発は何かおかしい!」という思いを お持ちなのだと思います。 「保存できないエディタ」シリーズをまとめて読みたい方は下記URLを 参照してください。 http://www.kei-it.com/sailing/back_editor.html *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [保存できないエディタ] 米国でプログラマの仕事が減ってきた *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 先週、30代の米国人技術者が慶に応募して来ました。 H2.4 ジョージア州 某カレッジ コンピュータサイエンス科卒業 H2.4〜H4.4 日本の某女子経済短期大学英語講師 H5.8〜H11.4 米国IT企業でネットワークエンジニア H11.4〜H16.11 米国ソフト会社でWEBアプリケーション開発(Java) H17.5 再来日 という経歴です。5年前日本人女性と結婚しています。 「奥さんが日本に帰りたがったから、日本に来たのですか?」 と尋ねると、 「半分はそうです。残りの半分はアメリカでプログラマの仕事が 無くなってきたからです。それに、日本の食べ物が好きだから」 と答えました。 彼は、米国ではインドへのオフショアが進み、米国内のプログラマの 雇用が減っていると言います。 日本語会話は日常会話レベルなら可能ですが、ビジネスレベルでは 不十分です。日本語の読み書き能力はもっと不足しています。 彼の英語力、日本語会話力、コンピュータ技術力が生かせる仕事は、 慶内部には無いので、現在慶の人材コンサルティング部門 ( http://k-bank.jp/ )で、他社に有料職業紹介する方向で営業開始 しています。 読者の中で、このような人材に興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、 ご一報ください。 また、他に「このような人材が欲しい」というニーズがあれば、 慶の人材コンサルティング部門に是非お声掛けください。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [保存できないエディタ] 米国におけるインドオフショア開発の影響 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 上記米国人技術者は、米国におけるインドオフショア開発の影響の 一例です。 第61号( http://www.kei-it.com/sailing/61-050207.html )で紹介した、 スコット・アンブラー氏のインタビュー記事 ( http://www.ogis-ri.co.jp/otc/hiroba/specials/ScottAmbler/ interview20Nov2003.html#offshore ) には、米国におけるインドオフショア開発の影響が書かれているので、 もう一度紹介します。 「最近、北米でのソフトウエア開発業務がインドや中国に移ってきており、 北米のソフトウエア開発者が失業するというようなことが報じられて いますが、そのようなことは実際に起きているのでしょうか?」という 質問に、スコット・アンブラー氏は次のように答えています。 「(アジャイルではない)従来の方法で開発をしている開発者にとっては、 そのような状況はかなり深刻な問題だと思います。・・・中略・・・ インドの開発組織は、CMM (能力成熟度モデル:Capability Matuiry Model) や6σのような高い成熟度で従来型の開発を行うことを得意としており、 単価も安いし、競合しうる能力を持っており、長期間に渡って開発経験を 積んできました。その結果、インドの開発組織は北米で従来型の開発を行う 開発組織に対抗しうるぐらい力をつけています。 ・・・中略・・・ 北米で従来型の開発を行ってきた開発者は自分の将来を真剣に考える 必要に迫られています。すなわち、プロジェクト管理者、業務分析者 などになるために新たなスキルを身に付け従来型の開発に留まるか、 自分自身の開発効率や力を上げてアジャイルな開発者になるかを迫られ ています。」 (インド企業の実力については、IT Proの記事「恐るべしインドIT企業の台頭 競合にも協業先にもなる存在」 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/WAT/ITARTICLE/20050513/3/ を参照してください。) *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [保存できないエディタ] 差別化できるサービスを提供するアウトソーサ *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= スコット・アンブラー氏が言う「従来型の開発」とは、大規模開発、 契約形態は一括請負、開発プロセスはウォーターフォール型、 品質管理手法はCMM等、アウトソーシングの分類では「下請け型」です。 これは今後も重要な領域として存在し続けます。 しかし、この領域は今後一層オフショア化が進み、米国人技術者及び 日本人技術者がこの領域で生き延びるためには、プロジェクト管理者、 業務分析者を目指すしかないのです。 しかし、米国人技術者及び日本人技術者が生き延びるもう一つの方向 もあります。 「差別化できるサービスを提供するアウトソーサ」です。 スコット・アンブラー氏が推奨するアジャイルはその一つですが、 それはアジャイルだけではありません。 「どのサービスをどのように提供するかを明確にできるアウトソーサ」 あるいは「明確に得意分野を持った業務請負」と言ってもよいかもしれません。 (現在の日本で行われている「業務請負」は、労働者派遣と紙一重です。) テストのアウトソーシング一つとっても、米国では実際に様々な サービスが行われています。 サイクルテストも何度も根気強く実施するサービスもあれば、テストの 計画や設計などを指導するコンサルティングサービスもあります。 顧客は、「コスト削減のために派遣型アウトソーシングや下請け型 アウトソーシングを利用する」という意識ではなく、「外部で提供 されている各種サービスを新たに利用する」という意識を持つように なるでしょう。 このシリーズの主要なテーマは契約形態ですが、それは我々がどのような サービスをどのように提供するかを明確にすれば、自ずから決まってくる ことかもしれません。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降は引き続き下記の項目について書いていきます。 ・保存できないエディタシリーズのまとめ ・横受け型アウトソーシング ・見積もりが難しいテスト工程をアウトソーシングする方法 ・ソフトウェア工場よりもテストセンターの方が実現しやすい。 ・テストのアウトソーシングと漸増型開発プロセス 次号は、6月20日発行予定です。 乞うご期待!! *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガについて *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。 創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、 本メルマガのコンセプトは「読みものとしても面白い慶の事業計画」であり、 目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。 したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び 慶と契約している個人事業主を想定しています。 彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。 また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、 ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、 第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する ことにしました。 本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非 本メルマガの存在を教えてあげてください。 (以下をそのまま転送するだけです。) --------------------------------------------------- 【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または http://www.kei-it.com/sailing/ -------------------------------------------------- このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm (但し、web@kei-ha.co.jp it@kei-it.com には直接配信しています。) 発行者Webサイト: http://www.kei-it.com/sailing/ (発行者Webサイトではバックナンバーの全文検索も可能です。) -------------------------------------------------- 発行: 株式会社 慶 代表取締役 蒲生 嘉達 y_gamou@kei-ha.co.jp Webシステム開発事業部 http://www.kei-ha.co.jp ITサービス事業部 http://www.kei-it.com 人材コンサルティング事業部 http://www.k-bank.jp TEL:03-5951-8490 ☆ コピーや配布をされる時はご一報ください ☆ ☆ このメルマガに対するご感想・ご質問はこちらにお寄せください。 ☆ office@kei-ha.co.jp |
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