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************************************************************** _/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/ ************************************************************** 第181号 2007/6/4 ▼ まえがき ▼ [慶2.0] (1)ユーザ企業 ▼ [慶2.0] (2)パッケージのユーザ ▼ [慶2.0] (3)顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する ▼ [慶2.0] (4)直接取引できるユーザ企業を1社ずつ増やしていく ▼ 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= まえがき *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 蒲生嘉達です。 慶と慶ネクストの経営理念の第一に「顧客奉仕に最善を尽くす」を 挙げました。 第173号:慶ネクストの経営理念 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/04/post_fdf1.html 本日は、新会社法活用術シリーズはお休みとし、「顧客奉仕に最善を 尽くす」をもう少し明確にイメージできるような話をします。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [慶2.0] (1)ユーザ企業 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= ソフトウェア会社の顧客は大きく次の3つに分かれます。 ・ユーザ企業 ・パッケージのユーザ ・元請SIer ユーザ企業とは、実際にそのシステムをインハウス(社内)で使用 する会社です。 そして、この社内ニーズに応えるためのソフト開発を外注する会社が、 ソフトウェア開発受託会社のお客様となります。 このインハウス開発の性格については、下記の号で詳述しました。 第103号:請負開発の納品プログラムは「製品」ではない http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2005/11/post_5f75.html ・「インハウス開発」とは ・インハウス開発が多いのは、米国も同じ 第106号:パッケージが請負を駆逐することはない http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2005/12/post_5362.html ・パッケージがプログラマの職を奪うことはない ・プログラマの労働時間のほとんどはインハウス開発 第145号:取引コスト http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/09/post_a811.html ・内製する米国、外注する日本 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [慶2.0] (2)パッケージのユーザ *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= パッケージについては下記の号で詳述しました。 第109号:ソフトウェアのコモディティ化が進むということ http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/01/post_3d3c.html ・パッケージ・ソフトが置かれている状況 ・安くて気の利いたものしか売れなくなる 第117号:「のこぎり入れ方パターン計算ソフト」のようなソフトを作るべき http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/03/post_4a26.html ・開発コストとユーザの意識の乖離 ・オープンソースが苦手とするソフトを作るべき 第148号:ウェブサービス時代のソフトウェア会社 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/10/post_8d27.html ・ウェブサービス時代のパッケージソフト会社 これらの記事で述べたとおり、従来型のパッケージ開発は、世界的に厳しい 状況にあります。 > 世界のパッケージ・ソフト市場は、急激な低価格化やセキュリティ問題、 > 優れたオープン・ソースの登場など、深刻な問題に直面しつつある。 > 現在、パッケージ・ソフト収入の源泉は、インストール・ベースの > ライセンス料金から、保守サービス料金へと移っている > (マイケル・クスマノ著「日本のソフトウェア産業の謎」より) しかし、例えば「会計は会社の心臓」などの小冊子も一種の製品です。 会計は会社の心臓: http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/01/post_822e.html 常に顧客や顧客が属する業界の問題点を考え、それを解決するという 姿勢があれば、「製品」や「アイデア」は生まれてくるはずだし、 単独ではなく他のサービスと組み合わせていくことも考えられます。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [慶2.0] (3)顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= ユーザ企業に対しては、信頼関係を築き、本当の必要性を把握し、 最適なサービスを提供しなければなりません。 第170号:ポジショニング http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/03/post_b61c.html ・ポジショニングは心に対して行うこと ・顧客の頭の中にあるあなた ・あなたの振る舞い全てが影響する 「信頼関係を築き、本当の必要性を把握し、最適なサービスを提供する」 ということが最も重要なことであり、請負か準委任か、あるいは、 常駐請負か持ち帰り開発かは、業務の性格や取引コストが決めることです。 顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供することが重要なのです。 第145号:取引コスト http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/09/post_a811.html ・取引コストとは市場を利用するためのコスト ・ソフトウェア請負契約の取引コスト ・労働者派遣契約・準委任契約と取引コスト *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [慶2.0] (4)直接取引できるユーザ企業を1社ずつ増やしていく *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 中小ソフトウェア会社の実際の取引先の大半は、元請SIer、または 二次請け会社です。 しかし、大元はユーザ企業であり、顧客個別のニーズに応えるための ソフト開発であるという点では、ユーザ企業直の仕事と同じです。 「信頼関係を築き、本当の必要性を把握し、最適なサービスを提供する」 「顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する」という基本は、 同じなのです。 ソフトウェア業界の元請SIerや二次請け会社にもそれなりの存在意義があり、 簡単には否定できません。 しかし、当然のことながら、ユーザ直の仕事を増やすメリットは 極めて大きいので、慶は直接取引できるユーザ企業を1社ずつ増やして いくことに真摯に取り組んでいきます。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次号は、6月11日発行予定です。 今回お休みした新会社法活用術シリーズでは、今後、「法人の不思議」 などの基本的な話、そして「社員持ち株制度の是非」「IPOの損得」 などの具体的な話をしていきます。 乞うご期待!! *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガについて *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。 創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、 本メルマガのコンセプトは「読みものとしても面白い慶の事業計画」であり、 目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。 したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び 慶と契約している個人事業主を想定しています。 彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。 また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、 ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、 第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する ことにしました。 「まぐまぐ!」での読者数は2007年6月2日現在、592名です。 本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非 本メルマガの存在を教えてあげてください。 (以下をそのまま転送するだけです。) --------------------------------------------------- 【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ または http://www.kei-it.com/sailing/ -------------------------------------------------- このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm (但し、member@baisoku.co.jp knextall@kei-it.com には直接配信 しています。) バックナンバーは、発行者サイトまたはブログで、体系として 見てもらいたいので、「まぐまぐ!」でのバックナンバー公開は 最新号のみとなっています。 バックナンバーブログ:http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ 発行者Webサイト: http://www.kei-it.com/sailing/ (発行者Webサイトではバックナンバーの全文検索も可能です。) ☆筆者の趣味のブログ:身近にいる小動物の図鑑☆ http://kei-it.tea-nifty.com/small/ -------------------------------------------------- 発行: 株式会社 慶 代表取締役 蒲生 嘉達 y_gamou@kei-ha.co.jp ☆ コピーや配布をされる時はご一報ください ☆ ☆ このメルマガに対するご感想・ご質問はこちらにお寄せください。 ☆ kn-office@kei-it.com |
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