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************************************************************** _/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/ ************************************************************** 第182号 2007/6/11 ▼ まえがき ▼ [慶2.0] (1)ColdFusion専門会社とJava専門会社 ▼ [慶2.0] (2)ユーザ企業は何に困っているのだろうか? ▼ [慶2.0] (3)事業計画はどのようにして生まれるか ▼ [慶2.0] (4)Java専門会社にも必要な非技術系差別化 ▼ 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= まえがき *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 蒲生嘉達です。 本日は、第180号の話を発展させて、「ユーザ企業は何に困っている のだろうか?」という問いかけが、慶の事業計画の根底にあるという お話をします。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [慶2.0] (1)ColdFusion専門会社とJava専門会社 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 第175号では、需要と専門化の関係について考察しました。 第175号:需要を見つけて専門化した結果が「食える」 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/04/post_e83b.html その話を、ソフトウェア業界に即して、もう少し具体的に説明します。 例えば、ColdFusionが得意な技術者数名でC社を立ち上げたとしましょう。 ColdFusionはマイナーですが、一部で高い評価を受けている技術です。 例:ColdFusionは実は優れた言語ではないかという考察 - 2 http://www.onflow.jp/blog/archives/2006/04/coldfusion_2.html しかし、ColdFusionの仕事の絶対量が少ないため、C社はColdFusion 専門会社には成り得ないでしょう。 一方、Javaが得意な技術者数名でJ社を立ち上げたとしましょう。 J社は、容易にJava専門会社になれます。 Javaによるシステム開発の需要が、安定的に存在するからです。 ※今回は、ColdFusionを例にしましたが、PHP、Perl、RubyなどのLL言語 (Lightweight Language )の場合も、事情はほぼ同じです。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [慶2.0] (2)ユーザ企業は何に困っているのだろうか? *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= ColdFusionの仕事は安定的に存在しないので、C社は多言語の仕事も 引き受けざるを得ません。何でも屋あるいは雑食性になるのです。 今回はPHP、次はVBというように・・・。 そうすると、技術的専門化は中途半端なものになります。 しかし、それならC社には将来性がないのかというと、そうでは ありません。 開発技術で専門化できないからこそ、C社は生き延びるために次の 5点を必死に考えるかもしれません。 (A)顧客や顧客が属している業界が抱える課題は何か (B)その問題を解決するために自分たちが目指すことは何か (C)自社のサービスや製品で実現できることは何か (D)お客様の声を聞くこと (E)お客様をサポートする体制をどうするか 第181号では、ソフトウェア会社の顧客には3種類あるという 話をしました。 上記(A)〜(E)は、その3種類の顧客について、次のことを考え、 その解決策を生み出し、提示することなのです。 ・ユーザ企業は何に困っているのだろうか? ・パッケージのユーザは何に困っているのだろうか? ・元請SIerは何に困っているのだろうか? 第181号:顧客の課題を把握し、それに対する解決策を提供する http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/06/post_1996.html *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [慶2.0] (3)事業計画はどのようにして生まれるか *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= これは、新営業マニュアルシリーズで考察した、リレーションシップ 販売やポジショニングとも関連しています。 第167号:最大の関心事:Do you care about me? http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/do_you_care_abo_0732.html 第170号:ポジショニング http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/03/post_b61c.html しかし、全ての顧客のニーズに応えることは困難なので、限られた リソース(資金と人材)をどこに割り振るか考えなければなりません。 そこから事業計画が生まれてきます。 また、その割り振りは「高い確率の見込み客( High probability )」 とも関連してきます。 第166号:(1)高い確率の見込み客( High probability ) http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/90_8748.html *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [慶2.0] (4)Java専門会社の非技術系差別化 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 一方、Java専門会社のJ社も決して楽ではありません。 オープンな主流派技術で、需要が安定的に存在するということは、 すぐに多数の競合者が現れ、熾烈な競争が発生するということを意味 するからです。 国内だけでなく、中国やインドのオフショア企業とも競争しなければ なりません。 > ・顧客密着度の低い開発、主流IT系の開発は中国に流出していく。 > ・顧客密着度の高い開発、非主流IT系の開発は日本に残る。 > > ( 第49号:中国オフショア開発・日本に残る仕事 > http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2004/11/post_dd89.html ) 何らかの付加価値を付けなければ、国内外の競合他社に負けてしまいます。 技術的に差別化することも重要ですが、上記(A)〜(E)のように非技術面で 差別化することも重要なのです。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次号は、6月18日発行予定です。 今回お休みした新会社法活用術シリーズでは、今後、「法人の不思議」 などの基本的な話、そして「社員持ち株制度の是非」「IPOの損得」 などの具体的な話をしていきます。 乞うご期待!! *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガについて *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。 創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、 本メルマガのコンセプトは「読みものとしても面白い慶の事業計画」であり、 目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。 したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び 慶と契約している個人事業主を想定しています。 彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。 また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、 ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、 第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する ことにしました。 「まぐまぐ!」での読者数は2007年6月2日現在、593名です。 本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非 本メルマガの存在を教えてあげてください。 (以下をそのまま転送するだけです。) --------------------------------------------------- 【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ または http://www.kei-it.com/sailing/ -------------------------------------------------- このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm (但し、member@baisoku.co.jp knextall@kei-it.com には直接配信 しています。) バックナンバーは、発行者サイトまたはブログで、体系として 見てもらいたいので、「まぐまぐ!」でのバックナンバー公開は 最新号のみとなっています。 バックナンバーブログ:http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ 発行者Webサイト: http://www.kei-it.com/sailing/ (発行者Webサイトではバックナンバーの全文検索も可能です。) ☆筆者の趣味のブログ:身近にいる小動物の図鑑☆ http://kei-it.tea-nifty.com/small/ -------------------------------------------------- 発行: 株式会社 慶 代表取締役 蒲生 嘉達 ☆ コピーや配布をされる時はご一報ください ☆ ☆ このメルマガに対するご感想・ご質問はこちらにお寄せください。 ☆ kn-office@kei-it.com |
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