メルマガ ソフトウェア業界 新航海術 |
ホーム |
バックナンバー |
2010年のシステム開発 |
航海術 |
||
全バックナンバー(古い号が先) 全バックナンバー(新しい号が先) ●:5年後のシステム開発 ●:ブルックスの法則 ●:グーグルの衝撃 ●:保存できないエディタ ●:会社の心臓 |
●:製造業の呪縛 ●:請負と派遣 ●:永久運動の設計 ●:大きくなるか、小さくなるか ●:ゴーイング・コンサーン ●:慶2.0 ●:金持ちソフト会社、貧乏ソフト会社 |
●:経営の基準となる数字 ●:借入れと連帯保証 ●:ソフトウェア振替という麻薬 ●:賃金決定の仕組み ●:SE・プログラマの資質 ●:新営業マニュアル ●:新会社法活用術 |
************************************************************** _/_/_/_/_/_/_/ ソフトウェア業界 新航海術 _/_/_/_/_/_/_/_/_/ ************************************************************** 第184号 2007/6/25 ▼ まえがき ▼ [新会社法活用術] (1)今週号のテーマは株主 ▼ [新会社法活用術] (2)a社長は毎月の目標達成に追われる日々 ▼ [新会社法活用術] (3)出資は貸し付けよりもリスクが大きい ▼ [新会社法活用術] (4)今週号の関連記事 ▼ 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= まえがき *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 蒲生嘉達です。 今週号は4週間ぶりの新会社法活用術です。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [新会社法活用術] (1)今週号のテーマは株主 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本日は、株主について話します。 第29号「会社法の主要な登場人物」の中でも最初に出てきたのは、 株主でした。 第29号:会社法の主要な登場人物 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2004/06/post_a2ec.html さて、A社は、売上約6億、資本金1億円のソフトウェア会社です。 元々資本金4,900万円の独立系の会社でしたが、数年前に大手外資 企業B社から5,100万円の出資を受けました。 ※ A社もB社も実在の会社ではありません。フィクションです。 A社がB社の資本を導入した理由は、運転資金が不足したからです。 ソフトウェア開発請負業の場合、小売業などの現金商売と違い、 運転資金の調達は大きな問題となります。 たとえ事業が順調であったとしても、売上規模が拡大するにつれて、 重要な問題となってきます。 第149号:売掛金と買掛金の差額はチープにならない http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/10/post_393d.html *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [新会社法活用術] (2)a社長は毎月の目標達成に追われる日々 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 中小ソフトウェア会社の主な資金調達方法は下記の二つです。 ・金融機関からの借入 ・外部資本の導入 A社は「外部資本の導入」を選択しました。 A社にはB社から取締役が送り込まれ、それまでいたA社の役員は、 a社長を除き、全員退任しました。 A社のa社長は月次で業績をB社に報告しなければなりません。 しかし、A社のような一般的な中小ソフトウェア会社の営業利益率は けっして高くありません。 しかも、プロジェクトの失敗などのトラブルが発生すれば、すぐに 利益は吹き飛んでしまいます。 a社長は毎月の目標達成に追われる日々を送っています。 B社はドライな外資ですから、業績が悪ければ、いつ解任されるか 分かりません。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [新会社法活用術] (3)出資は貸し付けよりもリスクが大きい *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= ここで、普通の人は、「a社長はかわいそう!B社は血も涙もない 金の亡者!」と感じるでしょう。 しかし、B社の立場に立って考えてみると、それは見当違いである ということが分かります。 もしもB社が金儲けの安全性を考えたなら、5,100万円をA社に (出資ではなく)貸し付けてもよかったはずです。 貸し付けの場合、契約時点で、返済も利益(利息)も確定します。 さらに、a社長を連帯保証人にすれば、A社の事業が失敗し、倒産 したとしても、ある程度は回収できるでしょう。 一方、株主となった場合は、出資の時点で利益(配当)が確定される ことはありません。毎年、決算まで確定されないのです。 また、A社が事業に失敗し、倒産した場合には、出資金を失ってし まいます。 つまり、出資は貸し付けよりもはるかにリスクが高いのです。 したがって、B社は、貸し付けをする銀行よりもはるかに事業に 口を出す必要があるのです。 別の言い方をすれば、B社は、日本市場とA社とa社長を分析した 結果として、(自分が口を出せば)それだけのハイリスクに見合った ハイリターンを得られると考えたからこそ出資したのです。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= [新会社法活用術] (4)今週号の関連記事 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= ○運転資金、増資、借入 第150号:増資問題は次期体制問題 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/10/post_9438.html 第165号:ソフトウェア会社の資金計画 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2007/02/post_16cb.html ○連帯保証 第113号:電車に飛び込む人が後をたたない理由 http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/02/post_0b95.html 第114号:連帯保証人制度が無ければ大半の中小企業は潰れる http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/2006/02/post_2a29.html *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次回以降の予告 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 次号は、7月2日発行予定です。 乞うご期待!! *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガについて *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 本メルマガは2003年12月8日に創刊されました。 創刊号 http://www.kei-it.com/sailing/01-031208.html で述べたとおり、 本メルマガのコンセプトは「読みものとしても面白い慶の事業計画」であり、 目的は「事業計画の背後にある基本的な考え方を語ること」です。 したがって、第一の読者としては、慶の社員(正社員・契約社員)及び 慶と契約している個人事業主を想定しています。 彼らには慶社内のメーリングリストで配信しています。 また、多くのソフトウェア会社・技術者が直面している問題を扱っているので、 ソフトウェア会社の経営者、管理者、技術者にとっても参考になると思い、 第33号(2004年7月19日号)からは「まぐまぐ!」で一般の方々にも公開する ことにしました。 「まぐまぐ!」での読者数は2007年6月24日現在、603名です。 本メルマガの内容に興味を持つであろう方をご存知なら、是非 本メルマガの存在を教えてあげてください。 (以下をそのまま転送するだけです。) --------------------------------------------------- 【お勧めメルマガ ソフトウェア業界 新航海術】 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000136030.htm または http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ または http://www.kei-it.com/sailing/ -------------------------------------------------- このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000136030.htm (但し、member@baisoku.co.jp knextall@kei-it.com には直接配信 しています。) バックナンバーは、発行者サイトまたはブログで、体系として 見てもらいたいので、「まぐまぐ!」でのバックナンバー公開は 最新号のみとなっています。 バックナンバーブログ:http://kei-it.tea-nifty.com/sailing/ 発行者Webサイト: http://www.kei-it.com/sailing/ (発行者Webサイトではバックナンバーの全文検索も可能です。) ☆筆者の趣味のブログ:身近にいる小動物の図鑑☆ http://kei-it.tea-nifty.com/small/ -------------------------------------------------- 発行: 株式会社 慶 代表取締役 蒲生 嘉達 ☆ コピーや配布をされる時はご一報ください ☆ ☆ このメルマガに対するご感想・ご質問はこちらにお寄せください。 ☆ kn-office@kei-it.com |
|
(c)Copyright Kei Co.,Ltd All Right Reserved |