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第235号  2011/2/11 [業界動向]

デフレの正体

 

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第235号  2011/2/11 『デフレの正体』
  ▼  まえがき
  ▼  [業界動向] (1)「デフレの正体」への批判についての私見
  ▼  [業界動向] (2)否定できない部分
  ▼  [業界動向] (3)生産年齢人口減少でも明るい未来が可能
  ▼  [業界動向] (4)数年前と同じことをやろうとしている


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  まえがき
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こんにちは。
蒲生嘉達(がもうよしさと)です。

藻谷浩介著「デフレの正体」を読みました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047102334/keiitteanifty-22



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[業界動向] (1)「デフレの正体」への批判についての私見
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賛否両論のある本ですが、私は良いと思いました。

「デフレの正体」に対する批判についての私見を「新航海術の補足」
ブログに載せておきましたので、興味のある方は参照してください。


 [新航海術の補足ブログ]「デフレの正体」に対する批判についての私見
 http://www.gamou.jp/comment/2011/02/post-3a2a.html



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[業界動向] (2)否定できない部分
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「デフレの正体」を経済学的な理論面から批判する人も次の点は
否定しない、または、賛同するのではないでしょうか?

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○1995年頃から就業者数減少が始まり、それによって内需は構造的な
 縮小を始めた。

○日本の生産年齢人口は、今後20年間で少なくとも2割近く、
 40年間では少なくとも4割減少する。

○現実の経済は次のような国内経済縮小の悪循環に向かっている。

 団塊世代の一次退職
 →彼らの年収の減少
  →彼らの消費の減退
   →内需対応産業の一層の供給過剰感
    →内需対応産業の商品・サービスの値崩れ
     →内需対応産業の採算悪化
      →内需対応産業の採用抑制・人件費抑制
       →内需の一層の減退


○この悪循環を断ち切るためには次の3つを目標にすべきである。

・生産年齢人口が減るペースを少しでも弱めよう
・生産年齢人口に該当する世代の個人所得の総額を維持し増やそう
・(生産年齢人口+高齢者による)個人消費の総額を維持し増やそう

○【上記目標達成の方策1】高齢富裕層から若者への所得移転

その実現方法の一つとして、「高齢者市場の開拓」が挙げられる。

すなわち、
・高齢者の個別の好みを先入観を排して発見すること
・高齢者が手を出す際に使える「言い訳」を明確に用意すること
・多ロット少量生産に伴うコスト増加を消費者に転嫁可能な水準以下に
 抑えること

○【上記目標実現の方策2】女性の就労と経営参加を当たり前にする

○【上記目標>実現の方策3】
 労働者ではなく外国人観光客・短期定住客を受け入れる。

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[業界動向] (3)生産年齢人口減少でも明るい未来が可能
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「デフレの正体」の魅力の一つは、上記3目標に向けて努力すれば、
次のような明るい未来も可能だと言っているところです。

○生産年齢人口減少は、「日本の雇用や内需を維持しつつ同時に生産性も
 高めていける」チャンスでもある。

○人口減少に合わせて都市開発地域を縮小し、旧来の市街地や農山村集落を
 再生していけば、「多様な個性のコンパクトシティたちと美しい田園が
 織りなす日本」になれる。



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[業界動向] (4)数年前と同じことをやろうとしている
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第233号「医療IT市場」で書いたとおり、IT業界の景気は、
情報サービス、医療、公共/公益分野では回復基調にあります。

証券/その他金融、建設/土木、一般サービス/その他、官公庁では
依然としてマイナス成長が続いていますが、・・・。

 第233号「医療IT市場」
 [Blog版] http://www.gamou.jp/sailing/2010/12/it-480b.html
 [HP版] http://www.kei-it.com/sailing/233-101231.html


また、未経験者、年配者の仕事は厳しいままですが、若手WEB系技術者の
需要は回復しつつあります。
(単価は上がりませんが・・・。)

周囲の中小ソフト会社からも「社内の空き要員がいなくなった」
という声が聞こえてきます。

「求人サイトでJava経験者の募集を再開した」という声も聞こえてきます。

数年前と発想は変わっていません。


それも必要でしょうが、「デフレの正体」で述べられているような
長期トレンドを念頭に入れた戦略も必要でしょう。

慶は現在の請負開発業務の中で収益を確保し、人材を育成しながらも、
長期的には医療IT、農業ITを志向しています。



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